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お水のおはなし~水について4~みんなで水について知識をつけよう

地球上にある水は、約14億立方キロメートル。それを場所別に分けてみると、次のようになります。

地球にはどれだけ水があるのでしょうか?

約2.5パーセントをさらに分けてみると、下のようになります。

地球上の水のほとんどは海です。残りの大部分は氷河や氷山として、閉じ込められています。

私達が使うことができる水は、地球の水のほんの少しの部分しかありません。 つまり、わたしたちが利用できる水は、非常に限られているとも考えられます。

しかし近年、人々の生活は便利になり、トイレも水洗になったり、食器を水で洗ったり、朝にもシャンプーをしたりする事が多くなりました。 現在では家庭で一人が一日に使う水道水は平均約250リットルにもなっています。 また家庭だけではなく病院やデパートなどの人々が集まる場所で水の使用量が年々増えています。

家庭での水の使い方(一人が一日に使う量)

国連によれば、これからは世界の人口の増加と、人びとの生活の発展などによって、水の使用は増え続けるとされています。 水の使用量が増え続ければ、限りある地球の水資源は減っていくしかありません。 最近は、「地球温暖化」が、地球の水資源に大きな影響を与えるとされています。気温が上がると、地域によっては降水量が減ってしまうのです。

地球の砂漠化

今、地球ではどんどん砂漠が広がる「砂漠化」が問題になっています。水がほとんどない地域が増え、水が減っていくということです。 国連環境計画の調査によると、地球全体の陸地面積の約4分の1、地球全体の人の約6分の1が砂漠化の影響を受けているそうです。 砂漠化が起こる原因の1つは雨が降らないなどの自然原因です。しかし、土地に対して多すぎる家畜の放牧や、土地を休ませることなく作物をつくり続けることなど、人びとの活動のほうが、実はもっと直接的な砂漠化の原因になっています。

水不足に悩む地域

実際に人びとの生活や活動によって水が減り、水不足に至ってしまった地域が、どうなっているか、いくつか例を見てみましょう。

3)黄河(中国の大河)

異常気象で降水量が減り、黄河上流域が砂漠化しています。加えて、黄河流域の都市の人口増加工業化による、水の使用量の増加と、上・中流域で農業用水のために水を取りすぎたことにより、黄河の水が減ってきました。1972年(昭和47年)には、19日間、川の水が海にたどりつけずに干上がってしまいました。その後1982年(昭和57年)までは数年に1度、1985年(昭和60年)からは毎年水が枯れ、枯れる期間もだんだん長くなってきています。1996年(平成8年)には133日間も水がかれ、1999年(平成11年)には日照りにより、226日間もの間、黄河の水が海に届きませんでした。

日本は海に囲まれた島国なので、流れている川は全て「日本の川」です。しかし、外国では、いくつかの国にまたがって流れている川があります。これが国際河川です。 現在、世界には260近い国際河川があります。 例えば、アフリカ大陸を流れるナイル川は、とても大きな国際河川といえます。ナイル川は、エジプト、スーダン、エチオピア、エリトリア、ウガンダ、ケニア、ルワンダ、タンザニア、ブルンジ、コンゴの10か国をまたがって流れています。そして、その流域面積は約303万平方キロメートル(日本の総面積の約8倍)で、流域に暮らす人びとは、約1億6000万人もいます。このように、ナイル川は、複数の国の人々にとって大切な、生活に欠かせない川なのです。

水をめぐる争い

水をめぐって、なぜ争いが起こるのでしょうか。

日本には国際河川がないので、想像しにくいかもしれませんが、1本の川が何か国にもわたって流れていたら、どうでしょうか。自分の国に、たくさん水がもたらされれば、暮らしが豊かになります。けれど、水をもたらしてくれる川は、複数の国の人々と一緒に、分け合わなければなりません。 国と国との間で、お互いが水を確保しようとして、対立が起こっている地域もあります。 そして、その争いは、地球の砂漠化や人口の増加による水不足が進むことで、これからどんどん増えていくだろうと予想されています。そのような争いを起こさないためには、国際河川の流域の国が同盟を結び、水の利用や洪水の対策などについて、一緒に考えていくことが必要です。 水質汚染が問題になってきたのは、18世紀にイギリスで産業革命が起こり、工業化、都市化が進んでからのことです。今では、世界のあちこちの川や湖や海で、水の汚染が進んでしまいました。 水が汚染されるのは、工業排水、生活排水、都市下水、農業用化学物質などが川や海へ大量に流れこんだり、核実験で海に放射性物質が入ってしまったりするためです。 中でも特に工業排水と生活排水が水質に与える影響は大きく、中国や東南アジア、インドなどの大きな川では、急激な工業化による工業排水と都市化による生活排水の増加によって、農業用水にも使えないほど水が汚れたり、魚も住めないような水になってしまったりしています。

水が汚れるとどうなるの?

川や湖や海の水は、少しくらいの汚れは綺麗にする力があります。自然の力は大きく、ある程度の汚染は放っておいても綺麗にされ、水の質は保たれていたのです。しかし、ここ100年の人口増加と急激な工業化は、自然の力を超えてしまいました。その結果、水の汚染が広がり、人間を含む全ての生き物の健康を脅かすようになってしまいました。 今、世界ではおよそ5人に1人が、安全な水を飲めないようになっています。また水不足や 水質汚染が原因の伝染病による死者は、1年に400万人にも達しています。 世界の人口の増加は止めることができません。増えていく工業排水や生活排水をそのまま流すのではなく、川や海の水を汚さないような処理をしていくことを、考えていかなくてはならなくなっています。

IPCC(アイピーシーシー)(気候変動に関する政府間パネル)の報告では、20世紀の間に地球の平均温度は0.6度上がっています。20世紀中の気温の上昇は、過去1000年のどの世紀にも見られないほど急激であり、異常です。さらに約100年後(2100年)には、地球の平均気温が1.4度~5.8度ほど上がると予想されています。 このような地球温暖化で気温が上がると、南極や北極の氷、高山の氷河や氷原、そして永久凍土(ロシアやカナダにある、夏にも融けることがない凍った土)が融けてしまうと予測されています。そして、氷河や雪原などが溶けたり、海水の温度が上がって海水の体積が大きくなったりすることで、海面が上昇するといわれています。

温暖化と海面上昇

IPCC(アイピーシーシー)の報告よると、1901年(明治34年)から2000年(平成12年)まで(20世紀)の間に最大20センチメートル海面が上昇しました。このままでは、21世紀中に9センチメートルから最大88センチメートル上昇すると予測されています。 すでに、フィジー諸島共和国、ツバル、マーシャル諸島共和国など多くの島国で、高潮による被害が大きくなり、潮が満ちると海水が住宅や道路に入りこんでいます。さらに、海水が田畑や井戸に入りこみ、作物が育たない、飲み水が塩水となるなど、生活に大きな影響が出ています。 日本では、環境省の発表で、40センチメートル海面が上昇すると、沖に出ている約120メートル分の干潟が消え、65センチメートル上昇すると、日本全国の砂浜の約80パーセント以上が無くなってしまうと予測されています。

地下水の減少による地盤沈下

人々が使用できる淡水は、ほとんどが地下水です。人口増加や生活の発展により必要な水の量が増え、電動ポンプなど技術の進歩によって、地下水を多量に汲み上げるようになりました。その結果、地下水の量が減ってしまっています。 地下水の量が減り、地下水位が下がると、土地が沈み込み、地盤沈下を起こします。世界の人口増加にともなって、世界の国々では食料をどんどん生産しなくてはならず、そのためにこれまでより大量の農業用水が必要になりました。世界のあちこちで起きている地盤沈下は、農業用水のために地下水を汲み上げ過ぎたことが、主な原因になっています。 例えば、メキシコでは1年に約200万人の割合で人口が増加しています。メキシコシティの水不足は有名で、この100年の間に地盤が約9メートルも下がっているところがあるといいます。 現在、日本では法律や条令によって、汲み上げを規制したり、河川水利用へ変えていったりする、地下水保全対策が行われています。この結果、近年では一時期のような激しい地盤沈下は起きていません。しかし、水不足のときなどに地下水を急激に汲み上げると、大きな地盤沈下を発生させることがあり、国土交通省では今でも、「地下水汲み上げと地盤沈下の問題は解決した、ということは出来ない」としています。